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29日
黒糖味の大粒タピオカ入り濃厚ミルクティー、120円。俺は甘党ではないので半分残したが、女性なら誰もが美味しいと思う味だろう。日本でやった者勝ち!?
クソ暑いのと創業46年の文字に釣られて、かき氷店に突入。メニューに赤文字で目立つように書かれていた台湾式かき氷の濃厚ピーナッツ味(240円)を頼んでみた。実物は相当なボリュームで、まわりを見れば皆一杯のかき氷を複数で突つき合っている。日本のような後蜜式ではなくて氷自体に味が付いており、それをカンナ様に薄く削って重ねてある。シャラシャラした日本のカキ氷の触感とは全く異なり、とても滑らかな舌触りだ。口に入れればすぐに溶けてしまう。日本でこれを出せば当たると思うが、味付き氷自体の製法が特殊だと以前聞いたことがある。
台湾の夜市の混雑振りは凄まじい。否、混沌と言うべきか。日本で言えば、淀川や隅田川の花火大会が毎週末開かれているようなものだ。とにかく、人々の熱気に圧倒される。更には、そんな人混みの中を原付バイクが無理矢理通るのだから、「もう、わけわからん!!」となる。けれども、俺はこういう夜市の熱気を肌で感じてみたかったので、その「わけわからん!!」が楽しくて仕方がない。反面、夜市には洗練という要素は蟻の足一本分もないので、好みがはっきりと分かれるだろう。

26日
画像が更新されていなかったので、その差し替えのみ。

22日
同じく、美食広場の別の店にて魯肉飯と焼きそば、ビールを注文。台湾の代表食といえばショウロンポーかスイーツというのが一般的なのだろうが、俺の今回の旅のイメージでは、この魯肉飯(ルーローハン)こそが台湾の食の代表ではないだろうか。麺等の専門店でなければ、どこの屋台や店にも必ずあった一品。屋台なら小が一杯20台湾ドル。つまり、日本円で約60円。大なら105円。屋台ではこの魯肉飯とおかず数品という組み合わせが定番のようだ。味は日本のラーメン屋にあるチャーシュー丼と極めて似ており、男なら誰もが好きな味だろう。細かく刻まれたチャーシューその他得体の知れない何かが入っている。おかずなしでも、これ一杯でも十分美味しく食べられる。ちなみに、白飯(パイハン)なら屋台で一杯30円とかなり安い。
焼きそばはメニューでは単に「炒麺」とあったのみだが、その実体は海鮮焼きそばだった。麺が3種類の中から選べるあたりは台湾らしい。食べてみればニンニクが3,4カケは入っており香ばしくて美味しいが、日本の女性には翌日が厳しい味だ。270円なり。数ある夜市の内でも最大規模を誇る士林夜市は駅からのアクセスもよく観光客が多数集まる場所だが、旅が進んで徐々に向こうの相場感覚に慣れるにつれ、士林夜市の値段は他の夜市に比べて若干割高であることが知れた。本当の夜市を体験したいなら後日紹介する他の夜市を強く勧める。ちなみに、俺は今回の旅で五カ所の夜市を巡ってきた。
台湾ビール。値段忘れたが、コンビニで買えば100円くらい。味はオリオンビールに似ていて、とても飲みやすい。今回の旅ではかなりの本数を飲んだ。ちなみに、俺が泊まった部屋には冷蔵庫がなかったので、台北の駅前にウジャウジャとあるコンビニで缶ビールと氷を買い、洗面台で冷やすという方法を取った。シャワー後のキンキンに冷えたビールがたまらない。ちなみに、コンビニはファミリーマートとセブンイレブンが多く、ローソンは一軒も見なかった。台北駅周辺のコンビニ密度は10mに一軒はあろうかという程の日本以上の密集振りだ。コンビニで驚いたことが三つある。一つ目は、入店時の音楽が日本と全く同じであったこと。(ファミマ)タラララララ〜、タララララ〜♪を聞く度に「ここは日本か!?」と思ったものだ。二つ目は、レジできっかりの小銭を支払ったにも関わらず、そのまま立ち去ろうとすると店員に大声で叫ばれること。レシートを差し出しているので、「レシート忘れてるよ!!」ということなのだろうが、相当荒い口調で呼び止められるのには驚いた。他店でもわざと受け取らずに立ち去ってみたが、やはり店員に大声で呼び止められる。レシート一枚でこの騒ぎは一体何なんだ!?ただし、物乞いの人の銭入れの中にレシートが入っているのを見たので、なにがしかの価値があるのだろう。三つ目、台湾のコンビニでは買い物した商品を一切ビニール袋に入れてはくれない。自分で入れろということでもなく、そこそもビニール袋自体が存在しない。よって、多数買い物するならエコバックを持参する必要がある。日本なら温かいものと冷たいものを分けてくれたりするが、こんなサービスはおそらく日本だけだろう。

12日
階段を降りると、そこには別世界があった。すさまじい活気で、人口密度は週末のデパ地下を遙かに凌ぐ。
カラフルな陳列に入る店を決めかねていたが、とりあえず台湾名物カキオムレツを派手に焼いている店に突入。食べてみればよくある純粋なオムレツではなく、卵に澱粉様の粘り気がある。ソースはチリソースかと思いきや、イチゴジャムにトウバンジャンを足したような味でかなり甘く、かつ、おかしな味がする。オムレツ自体はカキの旨味が滲んでいて美味しいのだが、なにぶんソースが日本人の口には全く合わない。最も、俺は単に美味しいものが食べたいのではなく、台湾の人々が日常において親しんでいるものを食べたかったので、これでいいのだ。記念すべき台湾第一食の牡蛎オムレツは150円(日本円換算相当額、以下全て同じ)。特にあれこれ頼むことなく着席してこの一品のみを食べたのみ。日本なら餃子一人前だけ食べて店を出るとかなり変な客だが、台湾では全く問題ない(ようだ)。

8日
暗くなりかけてきたので、荷物を置き早々に台湾名物の夜市へ。向かうは数ある夜市でその規模が最大であることで知られる士林夜市。台湾の夜市へは前々からずっと行ってみたかったので、「士林夜市↑」の案内表示を見ただけで胸が高鳴る。
駅前の信号を渡れば公道まで屋台が溢れていて、ここからが夜市の始まりであることは一目瞭然。まるで何かの祭りのようだが、これが毎夜の光景というのだから恐れ入る。まさに人、人、人、店、店、店。大通りを進むと「カエルの卵ジュース」なるものを発見。実に妖しいが、これぞ台湾や。飲まずにはいられないので、一杯頂くことにする。いろいろな味があるようなので、「ニイハオ」と挨拶して意味がわからないままにその内の一つを適当に指さしたところが、「本当にこれを飲むのか?」といったようなニュアンスで何か言い返してきた。親切なその人は俺が頼んだと思われる鍋を平台の上にドカンと置いて蓋を開けてくれた。中からは湯気が立っている。クソ暑いので、さすがにこれは要らない。飛行機の中で覚えたばかりの「トェイチエンダ(オススメ)?」というと、冷たく冷えた一杯を注いでくれた。カエルの卵とは要するにタピオカのこと。味は昔懐かしい柑橘レモン水風。台湾の屋台は総じて素朴な味が多く、味覚からもレトロな気分を味わうことができる。日本円にして約60円。容器が気に入ったので日本に持ち帰った。
台湾では伝統的に夕食を外食で済ませることが多いそうで、それで夜市というものが盛んになったという。だからなのかどうなのか、俺は今回の旅行でイーオンやらイトーヨーカ堂といったような日本のスーパーマーケットに相当する店を一店舗も目にすることがなかった。通りの両脇の店やら道の真ん中にある屋台ではまさに種々雑多な食べ物や雑貨がところ狭しと並んでいる。通り漂う臭豆腐と五香粉の独特の香りは夜市のシンボルだ。予想通り、完全に俺のツボにはまっている。一時間ほど散策して駅前から地下に移転になったばかりの美食広場に下りてみた。

5日
空港から市内への道中、バスから外の景色を眺めていると驚いたことに高速道路以外では全く商店が途切れない。食堂あり、バイク屋あり、工場あり、とにかく沿線にはなにがしかの看板がある。日本ならちょっと店のない間隔があったり、空き地があったりだが、台北では国道のルート全てが商店街、そんな具合だ。俺は最前席に座ったのだが、料金所のETCレーンでも全く減速することなく両側スレスレで突破するので、なかなかスリルがあった。高速道路以外ではとにかくスクーターが多いことに驚かされる。赤信号で車がストップするたびに合間をすり抜けて2,30台のスクーター軍団が列の先頭に出る。そして、レースのチェッカーフラッグの如く青信号と共にスクーター軍団がスタートするこの異様な光景が街のどの信号でも見られた。
無事台北駅前に到着して、地図を頼りにホテルへ向かうと意外にすんなりと見つかった。外見は一応ホテルの体を成している。ちなみに、台湾語(=北京語)ではホテルのことを飯店という。テレビで○○大飯店などとよく目にするが、俺は今まで単にでかいレストランのことだと思っていた。部屋は値段なりのことはあって狭い上に冷蔵庫もない。ここに4泊したが、ちゃんと湯も出たし、トイレも流れたし、ゴキブリもいないし、俺には十分な部屋だった。ちなみに、台湾のトイレでは通常紙は便器に流してはいけない。便器の横に置かれているゴミ箱に捨てるシステムになっている。管が細いので詰まるのだそうだ。今回、たくさん食べたのであちこちで用を足したが、便器に紙をそのまま流せるトイレは三越百貨店にあったのみだ。ウォシュレットの普及率は0%。ウォシュレットなしでは用を足せぬ昨今の若者は海外旅行もロクにできないことになるな。
今回の画像は次回更新時に削除されます。

1日
台湾は実に良かった。想像以上の楽しい旅となった。しかも、4泊5日で全部引っくるめて8万円かからなかったので、これだけ安く旅行できるなら年末に行くつもりでいた福井を止めにして、また台湾へ行くとする。まあ、それくらい俺にとって素晴らしかったということだ。台湾の食や異文化にも多く触れることができたので、雑記にて順次紹介したいと思う。
先ず空港の冷房が効いた空間から出た瞬間、その湿気の高さに驚いた。沖縄の真夏くらいをイメージしていたが、明らかにそれよりも暑くてジメジメしている。台湾に比べれば京都の夏など可愛いものだ。帰国した再、曇りということもあったが、日本の夏に涼しさを感じたくらいだ。ということは、次回予定の年末の台湾は日本の秋くらいの感じだろうか。
航空運賃を安くするために松山空港ではなく桃園空港着便だったので、台北市内までは一時間程バスを利用したが、バス運転手の対応の荒いこと荒いこと。別に怒っているわけではないのだろうが、世界一物腰が柔らかいと思われる日本でのサービス応対に慣れきっているので、常に怒鳴っているようにさえ聞こえる。バスに乗ると、台湾のバスには両替機というものが一切存在しない。小銭がなければどこかでくずしてから乗るか、あるいは、釣り銭を諦めて多めに払うしかない。更に驚いたのは、台湾のバス停では前方から目当てのバスが来たら通過する前に手を挙げて自分の存在を運転手にアピールしなければならない。日本のようにただじっと座っていたのでは、そこで降りる客がいない限り永遠にバスには乗れない。よって、常にバスが来るかどうかをチェックしていなければならない。恐るべし台湾。空港下りたばかりのバスでこれだけ異国気分を味わえるとは、全くの予想外だった。

翌月の雑記へ