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31日
少数派だが、関西にだってラーメンよりも蕎麦好きがいる。あまりにうんちくがひどいと「以前、並木藪で一杯やったことがあるが、あれは良かった」と言ってやる。正確に言えば一杯とはざる蕎麦を一杯食べただけのことなのだが、相手は勝手に焼き海苔で菊正を一杯やったと解釈し、とたんにこっちを見る目が変わる。そうしたかったのは山々だが、観光客の行列満席でゆったり飲むような雰囲気ではなかったのだ。ただ、「並木藪の蕎麦を食べた」という経験のみを残して店を出た。ま、俺もその観光客の一人だったが、そうやって行ったおかげで上記のような台詞が言えるわけだ。入る前はいささか緊張もなくはなかったのだが、いざ戸をガラッとやれば中はワイワイガヤガヤ、イメージとは随分異なる。席に付いてまわりを見れば日本酒よりも圧倒的にビールの客が多く、蕎麦だってほとんどの客がつゆにじゃぶじゃぶ付けて食べている。それもいいだろうが、並木藪は東京一の辛つゆで有名だ。わざわざこの店に来るならそれくらいのことは最低限知っているはずで、蕎麦の食べ方に良いも悪いもないと思うが、ここのだけはちょこっと先だけ付けて食わないととても辛い。これは間違いなく気のせいではなかったと思うが、いままで食べたどの蕎麦よりも美味しかったと思ったのはさすが並木藪だ。

30日
更科は生蕎麦の持ち帰りもあるので、これを家でやれば更に蕎麦屋酒に近づくわけだが、俺はそこまでこだわってはいない。麺などどこのでも良いし、一袋特価10円のやつだって一向に構わない。ただし、これを無造作に盛ってしまっては身も蓋もないので、それなりの器で食う。このときばかりはテーブルもすっきりさせておきたい。蕎麦屋酒風のときはテレビも要らない。質素な肴で飲み、蕎麦をたぐってはゆったりとした時間を楽しむ。腹を満たすのではなく心を満たす、とは蕎麦屋酒でよく言われる言葉だ。で、最後に蕎麦湯を飲む。別に俺は市販のめんつゆで食っているので無理に飲み干さずともよいのだが、あけまでここは雰囲気。それに蕎麦湯を飲めば腹六分から一分上がって腹七分になったような気もする。ダイエットに興味のない女性は少数派だろうが、貴女にこの楽しみがわかるなら5キロ減は決して困難なことではないだろう。ただし、酒が飲めねば話にならんが。

29日
ものの本によれば一口に蕎麦好きと言っても、蕎麦そのものが好きな人と蕎麦屋が好きな人の二つに大別されるそうだ。好きが高じて自ら蕎麦を打ち、更には店まで始めてしまうのが前者なら、全国津々浦々蕎麦屋を食べ歩くのが後者。俺は後者の部類に属するが、さりとて特に蕎麦屋の食べ歩きはしない。限られた特定の店でたまに食べるくらいだ。気が付けば家で蕎麦屋酒風に飲んでみたいと思うような歳と心持ちになったが、それでも外ではまだまだ蕎麦屋よりもラーメン屋に足が向く。俺が「通う」と書いても恥ずかしくない蕎麦屋は二軒。一軒は梅田阪急からロフトに向かう道中にある「神田」。どこかの社長の蕎麦道楽が高じて出された店だと聞く。もう一軒は新世界にある「更科」。前者はロフトに行けばかなりの高確率で寄るし、後者は新世界の「だるま」か「ホルモン道場」で一杯やった後の〆に「ちとせ」か「釜たけうどん」か「更科」のいずれかの選択で行く場合が多い。あるいは逆で、最初に「更科」でざる蕎麦と日本酒で軽くやって胃に弾みをつけてから串かつやホルモンという日もある。蕎麦好きならは更科は一度行っておいた方が良い。関西にあっちこっちある更科系の総本家にして十分すぎる程にレトロな店内は会計もレジではなく畳敷きの帳場で行う。が、東京の老舗ほど肩肘張らずに蕎麦屋酒ができるのは新世界という土地柄もあるだろうか。

28日
なぜここのとこ「痩せた、痩せた」と言われるのか理由がわかった。蕎麦だ。今夏、夕食で蕎麦屋酒もどきを楽しむことが多い。あくまで蕎麦屋酒風であるので肴も至って簡潔。板わさ、味付け海苔(焼き海苔の代わり)、おかず味噌(焼き味噌の代わり)、山芋短冊わさび醤油(わさび芋の代わり)、せいぜい手が込んでだし巻き。ざる蕎麦そのものを肴にするのももちろん良い。当然ビールは飲まずにアルコールは日本酒のみだ。俺は一合あれば事足りる。飲み干す頃には腹六分な感じ。もっと食べたい気もするが、蕎麦を食べているので既に〆た感もある。よって、寝れぬわけでもないのでそのまま布団に入る。最近こういう晩飯が週に2、3日。痩せたと言われる原因はこれだろう。

22日
昨日久しぶりに職場へ行けば「痩せた」と言われた。一人だけなら何とも思わぬが、皆から言われるので実際痩せたのかもしれん。よく食べもしたし飲みもしたが、11連休の内家でのんびり過ごしたのは2日だけだったので、意外にカロリーを消費したのだろう。連休、金がないと言ってどこにも出かけず、ただ部屋でごろごろしてるやつの気がしれない。そんな連休の過ごし方だから、人生金も回ってこぬのだ。そりゃあ俺だって部屋でのんびりしたい日もあるが、一日あれば十分。二日続けても要らない。金があろうがなかろうが、連休にしかできない遊びというのをやりたい。さて、また年末年始の大型連休に向けてしこしこ金を貯めるとするか。

10日
月刊大阪人の特集によればオダサクが映画化されるそうで、また楽しみが増えた。何にせよ人生楽しみは多い方がいいからな。オダサクとは織田作之助のこと。戦後初の流行作家であり夫婦善哉の作者としても知られる。オダサクの短編集は何度読み返したかわからぬが、リアルタイムで昭和初期の大阪の街をこれほどつぶさに書いた作家を他に知らない。どうやら映画はオダサク自身が主人公のようで、戦争前後のミナミの夜の街が舞台であろうことは容易に想像できる。キャバレー黒猫、そんな店の名がぴったりくる夜の街だ。レトロ路線バリバリの映画になるだろうが、三丁目の夕日が陽ならばこっちは陰だ。とても暗くて妖しい映画になるだろうね。まだ撮影は全く始まっていないそうなのだが、予算も結構かかるそうでこのまま企画倒れにならぬことを祈る。
夏休みにより次回更新は21日を予定しています。とりあえず明日からは日本海へキャンプとスキンダイビングに行ってくる。今年こそ特大アワビがとれたらいいのだが。ではみなさんも素敵な夏を。

9日
アメリカ産牛肉の輸入が再開したようだが、その問題自体は置いておくとして、やはり男の夏は焼き肉に限る。「じょじょえんの焼き肉はタレが最高に美味しかった!」と友達が絶賛していた店のタレをスーパーで発見したので試しに買ってみた。決して大きくない瓶入りで680円だから相当高いと言える。味は俺好みの甘口で美味しかったが、これなら松屋のカルビ焼き肉定食のタレの方が好きだな。とにかく、サラサラ系の甘口が好きだ。そうでなければ塩で食べるが、新鮮な肉ならば塩が一番美味しい。この場合、塩とは塩ダレではなくあくまで普通の塩のことな。食べられる店は少ないが、塩テッチャンなど最高だ。懐に余裕が出来たらプロ野球選手が食べるようなカルビ一人前2,500円などといった焼き肉を一度食べてみたいと思うものの、実際多少余裕ができたところでびびってしまって結局は牛角の上カルビがいいとこな小市民の俺。

8日
今頃書く話でもないが、贔屓にしていた居酒屋わたみん家が値上げした。俺にとってこれは痛い。毎回注文するイカの七輪焼きは280円から380円、カリカリパスタは50円から180円、ワサビサラダは180円から240円等々と言った具合。激安な割に店の雰囲気も良くて美味しかったのでミナミと言えばここで飲み食いしているが、これではちょっと値打ちが下がった。そのかわりにビールが480円から380円に値下げしたので痛み分けと言えなくもないが、やはり以前メニュー見たときの驚き価格が懐かしい。今でさえ他の店に比べてまだ安いので、以前がいかに安かったかということだ。まだ通うが、次回値上げしたらもう知らん。

7日
昨日の世界遺産で紹介された中国湖南省武稜源(ぶりょうげん)は凄かったな。ああいうところで一ヶ月ほど野宿できれば最高に幸せなのだが、日本に帰るのが嫌になるかもしれん。最も、番組の名の通りそもそも世界遺産なので野宿はできぬが。来年のGW、あるいは盆休みは四万十川で野宿する予定でいたが、最近目にした産経新聞連載の和歌山県紀ノ川の特集記事を見て、こっちでもいいのではないのか?と思い始めている。豊かな自然もまだ多く残っているようだし、何より和歌山なので近いのがいい。ついでに熊野古道を歩いてみるのも面白そうだ。とにかく、いずれに転ぼうが楽しみな予定ではある。

3日
見苦しいといえば世襲もそうだな。記憶に新しいのはパロマの社長。何だかうだつのあがらん風貌の男が社長やってるなあ、と思っていたら、どうやら創業者の長男らしい。不祥事以前の問題で、あの顔でパロマの製品は一生買うまいと思った。最近封切りになったゲド戦記もそうだ。俺はアニメには興味ないので勝手にやってくれたらいいのだが、今度の監督というのは宮崎峻の長男なのだろ。まわりの反感をかわすために週刊誌にわざわざ親子不仲説まで書かせる裏技が悲しい。叩き上げのスタッフはやってられんだろうな。特に監督志望は。まあ、世界の黒沢にしても深作にしても監督業というのは比較的世襲がまかり通っている世界なので、これはまだいい。東北楽天のカツノリ捕手、彼はちょっと酷いな。あの程度の実力でこれだけ一軍の試合に出られるというのは、実力主義のプロ野球界においても世襲がまかり通ってしまったと言える。あってはならないことだ。今年楽天の視聴率が昨年に比べてガタ落ちだそうだが、そりゃあ当然だ。俺は鈴木宗男が決して嫌いではないのだが、それは単に彼が叩き上げという理由による。まあ、政治の話はいいか。ついでに書けば、亀田も好きだ。上辺だけ見てごちゃごちゃ言うやつも少なくないようだが、もっと根っこの部分としてあの生き様と努力に一体誰がケチを付けられるというのだ?昨日の試合だってそうだ。素晴らしい名勝負だったではないか。11R、ビックマウスとは対照的なぶざまなクリンチにこそ感動した。あんな姿をさらしてまで彼は倒れまいとしたのだ。試合終了のゴングが鳴れば後は選手のあずかり知らぬ世界。やれ出来レースやら何やら言われているが、それは彼の生き様をいささかも貶めるものではない。チャンピオンおめでとう。

1日
例えばスーパーのレジ。買い物済ませてレジコーナーへ行くと辺りをキョロキョロ、列の長さのみならずカゴの中身さえ瞬時に判断し、並ぶべき列が決まるとそこへ小走る。並んだ後でさえ他の列が有利と見るや、瞬時にさ列を移動。更に停止中のレジへ店員が入り「こちらへどうぞ」の一声で小走り通り越してダッシュ。実に見苦しい。そういう場面に出くわすと、正直まるでゴキブリでも見てしまったような気分になる。まあ、家事その他で何かと忙しいのだろうということで女性は良しとしよう。ただし、男は絶対にやっちゃいかん、男は。その瞬間に彼の全人生を見たような気がする。男ならまっすぐ正面のレジへ向かう。例えそこが一番混んでいようがそんなのは関係ない。ただ黙ってそこに並べばいい。俺は今までずっとそうしてきた。散髪もそうだな。男がごちゃごちゃ注文付けんで宜しい。簡潔に注文を伝えたら後は黙って目をつぶり、ただ仕上がりを待てばいい。最後に目を開けて「!?」ということもなくはないが、そういうときは家帰って自分でハサミでちょんぎる。まあ、俺はもっぱら10分1,000円カットなのであれこれ言えないというのもあるんだけどな。

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