27日
習うより慣れろとは俺が何かを始めるときの指針だが、油絵の具に親しんでみれば「何故画家にイーゼルが必要なのか?」という疑問の答えも簡単に見つかる。もし油彩画家にイーゼルがなければ利き腕の肘辺りが絵の具だらけになるのだ。これは肘で作品をダメにするとも言い換えることができる、更にはその肘が筆の代わりとなって、部屋のあちこちを絵の具で汚す羽目になる。で、俺にはイーゼルがないので部屋のあちこちを汚してしまったわけだ。一度乾くともう落ちぬ。知らぬ間に布団まで汚してしまったが、それらの汚れが妙に嬉しくもある。何だか画家みたいじゃないか。アクリルや水彩、水干絵の具にはなかった醍醐味だ。それらはドライヤーですぐに乾くからな。油絵の具はそうはいかぬ。ひたすら自然乾燥を待つしかない。よって、部屋にはやりかけの作品が散乱する。乾くまで次の過程に進めないので自然と複数作品の同時進行となり、あっちが乾いては進めこっちが乾いては進めの繰り返し。重ねて置けず、部屋の平らなスペースは作品で埋まった。そんなわけで、部屋の面構えがずいぶん画家っぽくなってきたわけだ。これでイーゼルがあれば尚更だが、値段的に買えぬ訳ではないのだが、使わない時に置く場所がない。何せ俺の四畳半のアトリエ、ちゅうかただの部屋は、夜に布団を敷かねばならぬからな。まあ、当分は右肘上げて頑張るさ。
20日
先日ジュンク堂で派手に買い物した。3Fレジでは精算を済ませると何やら見慣れぬものに本を入れてくれるではないか。今まではビニール袋かせいぜい良くて紙袋だったが、今回はなんとジュンク堂グリーンのロゴ入りナイロンバックに入れてくれた。はじめてのことで嬉しく、その場は顔がほころびつつレジを離れたが、帰りの電車、何故今回はこんなバックに入れてくれたのか訊ねておけばよかったと思った。精算の額が1万円を越えたからか?でも、それなら以前にもあったが、くれたのは3F喫茶のコーヒー券だけだ。最近作られたカバンなのか?あるいは、以前からあったが出し惜しみされていたのか?ようわからんが、みんなもジュンク堂で高額な買い物をしたときはダメモトでオリジナルバックをねだってみよう。ひょっとしたらくれるかも?
18日
俺の家の近所には有名なラーメン屋があって、週末ともなれば関西のあちこちからラーメン好きがやってきて行列ができる。ある客がラーメンマニアかどうかはすぐにわかる。デジカメや携帯での写真撮影は言うまでもないが、この時期客の注文の多くはつけ麺になるのだが、彼らラーメンアニアは出されたら先ず麺だけをすすって食べる。蕎麦屋でも通はそうするというが、ラーメンも蕎麦と同様に先ず麺の味を楽しむというわけだ。小難しく食うようなものでもないと思うが、ラーメンにも独特の文化が芽生えつつあるようだ。この時期俺もつけ麺はよく食べるが、ラーメンマニアと思われるのが嫌であえて最初の一口からジャバジャバとやって食う。そのかわり、途中で何度か麺だけ食うけどな。
14日
庭先で3cmほどのカマキリの子を見た。以前から我が家の庭ではしばしばカマキリを目撃していたが、また新しい命がかえったのだ。ゴキブリではないが、一匹見たということは100匹以上はかえっているのだ。子供の頃、虫取りの一番の王様は真緑の腹のぷっくり膨れたカマキリで、これが捕れたら自慢ものだった。次いで茶色のカマキリ。こいつはたいていやせているし色も綺麗とは言えないので緑のやつに比べて少々格が落ちる。その次は殿様バッタだ。チキチキバッタやコオロギ、蝉などは雑魚扱い。カブトムシやクワガタは別格だが、俺の住んでいた地域では採れぬ。で、たまたま二匹捕まえて飼っていた緑のカマキリがちょうどつがいだったようで、ある日雌が雄を食べおり、子供心にとてもショッキングな光景だった。そうこうしているうちにカゴに白いものがある。卵だ。やがて雌も死んだが、カゴはそのままにしておいた。ある日カゴにはワタアメのようなものがあって、よく見れば2,3mm程のカマキリの軍団だ。とても100匹ではおさまるまい。慌てて猫の額ほどの裏庭に放してやった。今でも庭先でカマキリを見つけるとあのときの子孫ではないかしら?と嬉しくなってくる。その間引っ越しもしているのでそれはあり得ぬが、まあ、ここは植木鉢にでも一緒に付いてきたのだと思いたい。俺の財力では改築などおぼつかぬので、いつまでもここでのんびり暮らしてくれたらいいよ。
11日
イタリア優勝おめでとう。生でずっと見ていたが、PKで優勝が決まるというのもいささかおさまりが悪い。決勝戦のみ点が入るまで延長し続けるというわけにはいかぬものか。しかしそうなれば審判の微妙な笛で決勝PKも十分あり得るわけで、それはそれで大問題だ。やはり今のルールが無難か。しかし、ジダンはやっちゃったな。相当頭に来るようなことを言われたのだろうが、彼の立場を考えればクールに抑えるべきだ。まあ、相当短気な人なのだろう。今は悪く言われる一方だしそれは仕方のないことだが、後10年もすればこれも伝説だ。ちなみにジダンと竹中直人はM女に人気だが、単に禿げればいいというわけではないことは言うまでもない。
10日
久しぶりの更新だ。この間、油絵の具に慣れたのかどうか。一つ言えるのは、俺の性格に合っているということだ。とても大胆に扱える。塗った面をサンダーで均すなど、とても日本画では考えられないテクニックだし、その他ウエットインウエットやらグラッシュやら新鮮なことばかりだ。結果、俺の切り絵は従来からかけ離れ、むしろ油絵と言った方がぴんとくるようになったが、まあ、それはそれだ。また元に戻るかもしれないが、当面は油彩でいくつもりだ。そのうちトップページで新作を紹介しよう。
翌月の雑記へ