14日
今日はshadow流すき焼きを伝授しようと思う。
肉野菜は好みで。
ちょっと変わったところでは、エリンギは必ず入れる。
松茸風に縦に裂いても良いし、横に切ればボタテ貝柱風になるので、その時の気分で決める。
一体何がshadow流かといえば、俺の場合、関西風でも関東風でもない。
そもそも割り下を鍋に入れない。
鍋にはダシ又はヒガシマルうどんスープだ。
それで煮込んだ肉や野菜を割り下を混ぜた溶き玉子で食べる。
これで十分すき焼きとして成立する。
この方法だと割り下の量をかなり減らせるので、結果として体にも良い。
最も、俺はこの方が美味しいからこうしているだけのこと。
あっさりとこってりを自由に調整できるのが良い。
簡単にできるので、まあ一度やってみ。
今の時期であれば牡蛎が主役のすき焼きが最高に旨い。
7日
個別解説:長田本庄軒(神戸サンチカ)/オム焼きそば定食
俺は大阪生まれの大阪育ちであり、改めて言うまでもなく粉もんソース系が大好きである。
中でも最も好物なのがオム焼きそば、白ごはん、味噌汁の定食。
いわゆるダブル炭水化物というやつだ。
地元から有名店まで、いろいろな店でこの定食を食べてきた。
そして、一番美味しいと思う店は皮肉にも大阪ではなく神戸にある。
食の迷宮ダンジョンであるサンチカの一角に位置する長田本庄軒だ。
俺がこの店を一番最初に認識したのは今から二十年以上も前のこと。
当時から人気行列店だったが、サンチカには他にも気になる店があまりにあり過ぎて、長田本庄軒で食べ始めたのは十年位前からになる。
ここで初めてぼっかけオム焼きそば定食を食べた瞬間、「しまった!」と思ったものだ。
つまりは、「なぜ、もっと早くこの店に入らなかったのか!」という後悔と歓喜の入り交じった一言である。
以来、オム焼きそば定食が食べたくなるとわざわざ三宮まで出かけている。
なぜ、長田本庄軒のぼっかけオム焼きそばはこうも美味しいのか?
先ずもって、お好み焼きやモダン焼き等々他にもメニューはあるものの、この店は焼きそば専門店という暖簾を掲げている。
よって、焼きそばに対するこだわりがいろいろとあるようだ。
その筆頭は、鉄板からの直食いだろう。
要するに、皿に乗って出てくるのではなく目の前の鉄板スペースに置いてくれる。
よって、ちんたら食べていると麺が底からどんどんカリカリになってくるのだが、それもまた良し。
麺は俺の大好きな茹でたての太麺だ。
マヨネーズ、ソース、青海苔は自分でかけ放題。
俺はいつも大量のマヨネーズと青海苔をかける。
歯が青海苔だらけになるが、歯ブラシを持ち歩いているので全く問題ない。
そして店の雰囲気及び活気が良い。
ぐるりのカウンター席のみの作りで、待つ間も目の前で繰り広げられるコテさばきの調理光景が見ていて楽しい。
店員の接客もこれ以上は望めないくらいに良い。
唯一の欠点と言えるのが、鉄板の熱気で席周辺の温度が高いので、暑がりの俺としては夏場は地獄であり、どれだけ食べたくなっても店に入る気がしない。
残念ながら、ここの焼きそばより美味しい店を俺は大阪で知らない。
よって、これからも面倒臭いと思いつつも夏場を除いて俺は月一で長田本庄軒に通うのだろう。
そして土産に豚まん、レンセイ製菓、あん食を買い続けるのだろう。
1日
以下、殿堂入り、つまりはもう食べることができなくなった店々についても記しておこうと思う。
・旧大勝軒(東池袋)/つけ麺
・ビオラ(アメリカ村)/ビフカツ
・コロナ(河原町)/玉子サンド
・熊十(神戸元町)/味噌ラーメン
・もつ鍋屋(新世界)/生レバ
・店名失念(西中島南方)/広島焼き
旧東池袋大勝軒については既に熱く語った記憶がある。
今日は心斎橋アメリカ村にあったビオラのビフカツについて。
俺がこの店に初めて行ったのは高校生の時だ。
とにかく、まともな洋食屋に行くのも初めてならデミグラスソースのかかったビフカツを食べるのも初めてだったので、その味は衝撃的だった。
ここのデミグラスソースはサラサラではなく、なぜかチオンジャオロース状に切られた野菜がたっぷり入っていた。
それまでデミグラスソースといえばイシイのレトルトハンバークくらいしか知らなかったので、世の中にはこんな旨い食い物があるのかと驚いたものだ。
若さも手伝って飯が飛ぶようになくなるので、2,3杯お代わりした記憶がある。
アメリカ村に行くたびに食ったな。
友達は服を買っていたが、俺は服を買わずにビフカツ。
今思えば、その頃から既に食い道楽の片鱗があったようだ。
高校を卒業してアメリカ村に行く回数も減り、加えて世の中にイタリアンやら何やらが徐々に出回り始めたのでビオラへ行く足も自然と遠のいた。
久しぶりに行ってみるか、そう思ったのが最後に行ってから十年以上経ってからのことで、店はもうなかった。
ひょっとしたら移転したのかもしれない。
ネットで調べれば直ぐにわかること。
けれども、あえてそれはしていない。
俺の青春まっただ中の思い出なので、今でも大事にそっとしてある。