21日
今、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの「日の名残り」(The remains of the day)を読みかけている。
というのも土曜日、午前十時の映画祭で観た同映画が心に染みたので、原作を読んでみようと思った次第。
アンソニー・ホプキンスが執事役ということで映画自体もたいそう良かったのだが、原作は更にそれを凌駕している。
なぜこのような雑記を月曜日にアップしたのかといえば、M女諸君にこの映画及びこの小説をすすめているわけだ。
まだ週末の予定が決まっていなければ候補の一つに挙げられたい。
読んでから観るのもいいし、全く何も知らなくても十分に楽しめる。
今週末、原作を読んだ上でもう一度観に行くつもりだ。
映画を観、どこかで多めのアルコール飲料ありの昼飯を楽しんだら、酔い醒ましを兼ねてマスカレード・ホテルでも観るつもり。
端の席を取らんといかんな。
17日
以下、俺が愛してやまない店の料理を思い付くままに挙げてみた。
・朱華園(尾道)/尾道ラーメン
・八海山(高槻)/煮干しそば
・みよし(京都)/長浜ラーメン
・大阪トンテキ(梅田等)/トンテキ定食+各種トッピング
・洋食とんはる(梅田)/ジャンボハンバーグセット
・インディアンカレー(梅田等)/カレー
・だるま(新世界等)/串かつ
・市場寿司(梅田等)/握り寿司
・まこちゃん(新橋)/焼きトン
・グリルマルヨシ(梅田)/ナポリタン
・林屋酢店(淡路島)/太巻き
・双竜居(天満)/麻婆豆腐定食
・長田本庄軒(神戸)/オム焼きそば定食
・丸玉食道(元町)/豚足
・タンカフェ(神戸)/フォー
・スマートコーヒー(京都)/デミオムライス
・天富(北新地)/上天丼
・天周(祇園)/あなご天丼
・グリルはり重(心斎橋)/グラタン
・グリル梵(新世界)/ビフカツサンド
・焼き肉吉田(鶴橋)/脂つきテッチャン
・ダイキ麺(梅田)/台湾まぜそば
・○○○/カツ丼(家の近所なので秘密)...
・○○○/春巻き(家の近所なので秘密)...
・○○○/カレーラーメン(家の近所なので秘密)...
・○○○/厚切り牛たん焼き(家の近所なので秘密)...
今年もこれらの店には何度も足を運ぶだろう。
愛してやまない店の料理があると、その数だけ人生が少し幸せになる。
上記の店々は総じて安いので、料亭でも行かないと満足できない人種に比べて俺はずいぶん特をしている。
要するに、幸せ偏差値が低い人間は人生得だ。
ただし俺の場合、愛すべき一皿が多過ぎて、これらをローテーションしているだけで十分満足し、新規開拓が一向に進まない。
これら店は折々に個別解説していこうと思う。
個別解説:朱華園の尾道ラーメン
尾道へ行ってラーメンを食べるならガイド本や食べログ等のチェックは全く無用だ。
ただただ朱華園へ向かえば良い。
他にもつたふじ等有名な店もあるけれど、朱華園の味はもう飽きた、くらいのレベルになって始めて他の行けばいい。
それくらいに朱華園のラーメンは群を抜いて美味しい。
これは尾道ラーメンの中で美味しいと言っているのではない。
俺が今まで食べたラーメンの中で間違いなく五本の指に入る、それくらいに美味しいと言っている。
何より特徴的なのは瀬戸内の魚を使った極上スープと味の付いた巨きな背脂だ。
まさに唯一無二の一杯。
それでいて安い。
週末は行列必至だが、回転が速いので列の長さにビビる必要はない。
朱華園は広島市内へ行く機会があるなら途中下車してでも食べる価値がある。
文句なしのオススメ。
10日
年末の北陸で美食三昧しながら思ったことがある。
カニや寒ブリはたまに食えばそれで十分だが、どうも俺は中華や洋食は三日食わぬと恋しくなるようだ。
北陸二日目の夜、福井片町にあるまるさん屋で越前カニの刺身やとらふぐのてっさなどを食べながら俺が考えていたのは、
「ああ、餃子と豚足が食べたい...」
これでは美味を重ねても素材と財布の無駄なので、席を立って秋吉に向かった。
シロ、純鶏、ピートロ、豚足を食べながら、ああ、俺にはやっぱりこっちやな...。
美味や美食はたまにやるからいい。
改めてそう痛感した。
毎晩六本木で美味と美女に囲まれている連中を特に羨ましいとは思わない。
平日は懸命に働いて家飯を十分に楽しむ。
週末に性欲を解放し、餃子とビール。
たまに美味、たまに女、たまに旅行。
何事もほどほど。
どうやらこれが俺の幸せの形であるようだ。
そして、俺は既に長い間そのような境遇にいる。
親父に孫の顔を見せてやれていないのは申し訳ないとして、独り身であることに全く寂しさを感じていない。
むしろ、その自由を長年謳歌してきた。
今年も相変わらずの幸せな一年といったところか。
感謝しかない。
1日
新年明けましておめでとう。
俺は13連休の真っ最中であるとも言えるし、今日の元日のみが唯一の休みであるとも言える。
前者は俺の仮の姿であり、後者は本業だ。
さて、普段食の話ばかりなので、新年一回目くらいは真面目な話をしよう。
幸せについて少し語りたい。
人は皆、幸せを求めながら日々暮らしている。
しかしながら、青い鳥の話ではないが、幸せはまさに今そこにあると言いたい。
今、既に幸せなのだ。
貯金はゼロの肉体労働者、収入は全て生活費に綺麗に消える。
彼の雇い主は豪邸で美食しつつも、労働者の旺盛な食欲が羨ましく、毎晩不眠で眠れない。
やっと決まった派遣の仕事に自転車で息を弾ませて向かう若者。
その十年後にはうんざりした気分でベンツを運転しながら自分のオフィスに向かっている。
足るを知るのではない。
幸せであることに気付くのだ。
そうすれば日々、更に豊かになる。
今年もよろしく。