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shadow様、たった今7/14になりました。

誕生日おめでとうございます。

コラムや雑記から想像すると、なみより随分と年上なのだろうと考えてしまうのですが、

お幾つになられたのか、今のなみにはまだ検討もつきません。

(20歳、30歳ぐらい上にも思ったこともあるのですよ)

ともあれ、shadow様にとって良い一年になりますように。

沢山の幸福がshadow様に訪れますように、なみはお祈りしております。

出来ることならバースデーカードの一つもお送りしたい、

直接「おめでとうございます」って言ってみたい。

考えればきりがありません。

でも今のなみにはそれは無理なこと。

そこで思いついたのです。

一番にバースデーメールをお送りしちゃおうって。

ずっとドキドキしながら時計をみていたんですよ。

まるで子供みたい。

でもきっとみゆと同じ事を考えている方が絶対、お一人はいらっしゃるはず!!

(いないかしら・・・)

そんなことを考えるとなんだかおかしくなっちゃいました(笑)

さっきshadow様のサイトを拝見したらしのぶ様のメールがありました。

すごく嬉しくって、「がんばりましょうね、しのぶ様」と、思わず話しかけてしまいました。

なみはまだ掲示板の書き方が分からないのですが

(と、いうか掲示板という物がどれなのかわからないのです)

もしかしたらしのぶ様ともお話できるかも・・・などとも思ってしまいました。

このごろなみは少し欲張りになりつつあるようです。

気をつけなくてはいけませんね。

まだ書き足りないけれど続きはまた明日にします。

それでは、お休みなさいshadow様。

愛をこめて・・・。


なみ


------------------------------7/26--------------------------------


今日なみは、久しぶりにジュンク堂に行って来ました。

数え切れない沢山の本。

新しいインクの匂い。

やっぱり本のある空間は落ち着きます。

家の本棚にも沢山本はあるのだけれどまだ誰の物にもなっておらず、

自分を必要としてくれる人を待つ沢山の本を見ると、一冊残らず全て持って帰りたくなってしまうほど。

そんなことを考えている為、実際に購入する時に、なみはいつもとても迷うのです。

目的の本があって購入するために足を運んだにも関わらず、

それよりも何倍も興味をひかれる本に出会ってしまうといつの間にかそちらを優先してしまう。

そして決まって家につく頃に「また買いそこねちゃった・・・。」と思い出すのです。

(ただ物忘れが激しいだけなような気もしますが)

家が本屋だったら良かったのにと昔は随分思ったものです。

毎日、本に囲まれ暮らす。

幸せでしょうね。

でも、そしたら自分のすきなジャンルばかり集めてしまいそう。

おまけに本の扱いが乱暴そうな人には売らなかったり、追い返したりして・・・。

なんだかあっと言う間に潰れてしまいそう。

やっぱり商売向きではないのかもしれません。

ひと通り回った後、画集のコーナーにも行ったのですが、

shadow様のおっしゃっていた責め絵はもう、なかったようでした。

ちょっとがっかり。

荒木先生の写真集のコーナーにはまたもや若い男の方の集団。

そんなに荒木先生は男の方に人気があるのでしょうか?

今、ブームなのかしら?

次回こそは絶対見てやろうと心に決めたなみなのでした。

本当は今回も沢山本を購入したかったのですが、既に家の本棚がいっぱいになってしまっている為、

今日は文庫本3冊のみです。

新書で400冊収納可能の本棚との事だったのですが、予想外に早く埋まってしまったのです。

かといって大切な本を捨てるなんて言語道断。

その為、新しい本棚を購入するまではじっと我慢です。



火傷の水疱も少しづつ小さくなってきました。

ずっと冷やし続けていた為、もう痛みはほとんどありません。

ご心配おかけしました、shadow様。

水疱があるのでちょっと感覚が鈍いのですが、キーボードもちゃんと叩けるようになりました。

もう、大丈夫みたいです。

でもすごいんですよ。

触ってみるとプニプニとしていて、猫の肉球のようです。

でも本物はもっと固いのかしら。

(そんな変なことを考えるのはきっとなみぐらいのものでしょうね。)

触らないようにと思っているのですが、つい気になってしまって。



またメールお送りします。

お身体気をつけてお過ごし下さいね。

それでは、おやすみなさい。


なみ


------------------------------7/28----------------------------------


科学の発達に伴い、遙かな昔からこの世界を埋め尽くし、

人々に夢を与え続けていた「謎」や「不思議」は今、少しづつ姿を消しつつあるのでしょうね。

私達がまだ純粋に「どうしてなのだろう?」と思う事は一体どれくらい残っているのでしょうか?

「この世には不思議なことなど何一つないのだ」と、

なみの大好きな小説家の先生はそう作品中にこの言葉を使いました。

残り少ない「不思議」や「謎」にも全ての事には原因があり、

何が何でも解明しようとしている人も少なくはないのでしょう。

出来ることならばほんのちょっぴり「科学では解明できないこと」を残していてくれたならば、

私たちはその「謎」や「不思議」に沢山の思いを馳せることが出来るでしょう。

それはとてもとても素敵な事ですね。

初めてあの小さく欠けた月や雨上がりの空を飾る鮮やかな虹を目にした人達は、

一体どんな事を思ったのでしょう・・・?

その頃に生きていなかった事が残念です。

恥ずかしながらなみは、あまり写真について知っていることは少なくて

まだ荒木先生がどんな写真をとるどんな写真家なのか未だによく分かりません。

世間一般の評価からすると「良い写真を撮る方」なのだと判断するしかありません。

でもその作品を実際目の前にしてどう感じるかは十人十色なのだと思います。

「好き、嫌いにはっきり別れる写真を撮る写真家」だと、

前に何かの本そんなことがが載っていたのを思い出しました。

実際にその写真がどんなものなのか、なみにはまだ分かりません。

でもshadow様が「世間が言うほど凄いとは思えない」とお考えだとして、

それは決してshadow様のセンスが欠如しているという問題では無く、

「自分に合う、合わない」だけなのだとなみは思うのです。

2ヶ月ほど前にだんな様のパソコンで拝見したshadow様の撮影されたお写真は、

今でもなみの頭の中に焼き付いているようで忘れることは出来ません。

とても綺麗で、素晴らしくて。

お慕いしているshadow様が撮影したお写真だから余計にそう思えた、

という事も全くなかった訳ではないのでしょうけれど、

人の身体を(それも裸体を)こんなに綺麗に写すことが出来る「写真」という物に、

そして撮影されたshadow様にとても驚き、素直に感動さえしてしまいました。

プロのモデルさんとプロのカメラマンで本当は作ったものなのではないかと思い、

なみは初めは信じられなかったぐらいです。

(疑ってしまって申し訳ありませんでした、どうかお許し下さいね)

今のなみには「素敵な写真を撮られる写真家」としては未だしらない荒木先生より、

shadow様の方が上だと思っています。

なみにとってはshadow様のお写真は「なみに合う」ものなのでしょうね。

すごく好きです。

そしてshadow様がなみの心の中についていて下さり、なみがそうお慕いしている分、

これからもそれは変わらない事でしょう。

なみもいつの日か被写体の一人として・・・

ああ、駄目ですね。

なみはまた急ぎすぎているようです。

まだまだそれは遠い先の事になることでしょう。

それまでに身体をピカピカに磨き上げておかなくてはなりません。

勿論中身も、です、shadow様。

なみは頑張ります。


>しっかり食事して栄養とるように・・・

どうしてshadow様にはこんなになみの事が分かってしまうのでしょうか?

やっぱりヨーグルトとカフェオレのみでは駄目ですよね。

この2日間はこれらとミネラルウォーターでの生活です。

食べ物の匂いだけでもうお腹いっぱいになってしまうようで・・・。

(このままでは胃も小さくなってしまいそう。)

今晩からは頑張ってちゃんと食べるようにします。

shadow様もお気をつけてくださいね。

今日はなみはとても生意気なことばかり書いてしまいました。

まだなみは言葉の使い方が下手で恥ずかしい限りです。

申し訳ありませんでした。

なみはただshadow様のお写真が何より好きだと申し上げたかったのです。

お気を悪くなさらないで下さいね。

それではまた明日です。


なみ


-------------------------------8/1----------------------------------


昨日、shadow様から写真についてのお話を伺って、

なみは数年前に一度だけ行った写真展の事を思い出しました。

shadow様はご存じでしょうか?

ジャーナリズムのアカデミー賞といわれ世界で最も権威ある賞の一つであるといわれるピュリツァー賞。

なみが行ったのはその写真展です。

でも会場である美術館に着くまで「ピュリツァー賞」の存在自体なみは全く知らずにいたのです。

美術館めぐりが大好きななみですが、ほとんどが絵画で、

写真を見に美術館に行ったのは初めてのことだったのです。

別な用でチケットショップに行った時、張られていたポスターで知り、

なみがそのあと何の予定も入っておらず、ここから直ぐ近くの美術館で行われている。

本当に「これから暇だからちょっと寄って行こうかしら・・・。」といった軽い気持ちだったのです。

今、考えるとよく、あんなにタイミングが合ったものだと感心してしまうほど。

ほんの暇つぶし程度の気持ちで行ったのですが、美術館を出た時にはもう外には月が出ており、

かれこれ4時間近くもそこで過ごしてしまった事を覚えています。

なみにその作品達は衝撃でした。

良い意味でも。

悪い意味でも。

今も手元にはその時購入した写真集が残っています。

周りの沢山の友人達にねだられ、回し読みされて、

なみの手元に戻ってきた時には表紙や背表紙に幾つもの傷がつけられ、

汚されてしまったページもあるけれど、今も大切に自分の側に置いておきたい本の一つです。

数ある作品の中でも今でも心に強烈に焼き付いてしまっているものが一つあるのです。

「スーダンの飢えた少女」とタイトルをつけられたその写真は、内戦に加え、

干ばつと伝染病で深刻な危機に見舞われたアフリカのスーダンで撮られた物でした。

写真の前方でうずくまっている少女、そして後方でじっと少女を見つめているハゲワシ。

そのまるまると太ったハゲワシは食料センターにたどり着けなくなった骨と

皮ばかりになってうずくまるその少女の死をじっと待っているのです。

もちろん、自分が生きて行くために。

その瞬間を撮したものでした。

生と死が隣り合わせにある世界。

日本では到底考えられない事です。

なみは思わず言葉を失ってしまいました。

ピュリツァー賞を受賞した時にこのカメラマンは激しく批判されたそうです。

シャッターを切る前に、撮影より先に少女を助けるべきだったと。

受賞3ヶ月後このカメラマンは自ら命を絶ったそうです。

shadow様が求めていらっしゃる作品とこれらは全く違うものなのでしょう。

だけれども同じ「写真」。

そして心に残る作品という事には変わりありません。

shadow様のお写真、同じように同じくらいに、なみの心に残っています。

写真集を久しぶりに開いてみたら、唐突に写真展に行きたくなってしまいました。

どんな作品であるにせよ心惹かれる作品に出会えるほど嬉しいことはないのですもの。

shadow様は写真展などには行かれるのでしょうか?



掲示板、すごく楽しいのですよ。

他の方のお話を聞けるという事がこんなに勉強になることだとは思っても見ませんでした。

なみいつもは教えていただく事ばかりです。

皆さんとても優しくして下さるし、本好きの方もいらっしゃって、お勧めも教えて頂いたりしています。

「あまりshadow様にはお話ししないようにしましょう」と言う約束なのでなみはここまでです。

「とっても楽しいです」という事をちょっぴり御報告したかったのです。

それでは、また明日です。

お忙しいとお聞きしています。

明日もお休みでは無いのかもしれませんね。

お体御自愛ください。

なみも頑張ってご飯食べます。



なみ


       -------------------10/25--------------------



馬鹿なお願いをしてしまったなぁと、ちょっと後悔しています。

でもでも、頑張ります、御主人様。



なみが「御主人様」とお呼びするお許しを頂いてからもうすぐ2ヶ月が過ぎようとしています。

怠くて、ごはんが喉を通らなかったあの暑かった夏の日。

暇さえあれば、頭の中ではいつも御主人様を思い描いていた気がします。

身長、体重からだいたいの体型は想像できるのに、首から上がいつも真っ黒。

夢の中では直ぐお隣にいらっしゃるのにどうしてもお顔を見ることが出来ない。

どうしてもお顔を一目見ようと、思い切って顔を上げたら、

さらさらと指の間から崩れ落ちてしまった御主人様。

もうすぐ、御主人様は本当の現実の「御主人様」となるのですね。

「もう少し余裕があれば・・・」

約束の一日前きっとそう思うだろう、と言うご主人様のお言葉。

まだ、少し余裕があるにも関わらず、既にみゆは御主人様の仰った状態に陥っています。

思い切って飛び込んでしまえば、今よりも、もっともっと確かな精神的、肉体的にもバランス

のとれた安定がはかれ、強いて言えばみゆ自身が望んでいた「自分を解放する事」になるというのに。

狂おしいくらいの待ち遠しさと、今までずっと心の中に押し込めてきた分、

徐々に凶暴になってきた「変わりたい、変えていきたい」と渇望するなみ。

そして、それと同時に、一日一日近づいてくるその日に「どうしよう」と躊躇してしまっている

もう一人のなみがいるのです。

日に日に近づいてくる「変わる」事に、とても焦っているのかもしれません。

恐い、のかもしれません。

今までの「なみ」がいなくなってしまうようで。

そうではないのだと必死で思い込むのだけれども、やはりなかなか消えません。

でもこの先は、自分の中の戦い。

どうか、お会いするその日、無事に御主人様の元にたどり着けますように。

ちゃんとお話することができて、

そして、ちゃんと一緒の時間を過ごすことが出来ますように。

今は、そう、祈るばかりです。

明日はもっと元気ななみをお届けできますように。



      --------------------10/30---------------------



誰かがすぐ、近くにいる事が当たり前になってしまうと、

自分がとても弱い存在に思えるのは何故なのでしょう。

(もしかしたら、なみだけなのかもしれないのですけれども)

一人で過ごす時間は、流れがとてもゆっくりで、普通の何倍にも感じられてしまう。

落ち着くことなどなくなり、ただ途方に暮れて時計を眺めているのです。

大好きな読書さえ、集中できない。

ああ、独りなんだなぁ、と思うと、空気さえ重くなり、息苦しくなってくるようです。

「人を愛する気持ちと、人を憎む気持ちは似ている」

何の本に書かれていた言葉だったでしょうか。

どちらもその人の事を一時も忘れることなど出来なくなるから。

それは強く強く、思うから。

そんなことが書いてあった気がします。

独りでいる辛さのあまり、思ったことがありました。

誰かが自分の事を一時も忘れられないくらい思い、ずっとずっと考えてくれるならば、

たとえそれが「憎しみ」の感情でも構わないのではないか。

誰でも良い、どんな思いでも構わない。

強く強く、思って。

そして、傍にいて。

あのころのなみはとても人に飢えていたのでしょう。

とても遠い昔の事のようにさえ、感じます。

いつでもなみの傍についていて下さると、そうなみにお言葉を下さったあの時から、

自分自身少しづつ強くなった気がするのは未だ、なみの思い違いなのでしょうか。

相変わらず、涙腺は緩いのだけれど、涙をこぼす事も前と比べれば、随分と少なくなりました。

独りで街もあちこち歩き回れるようになったし、

辛くてご飯が喉を通らないといった事も少しづつ克服出来てきています。

そして、今日はこうやって独りの時間をただ、

ご主人様の事をあれこれと考えながら過ごす事を「楽しい」と思っているなみがいます。

なみは変わりつつありますよね、御主人様?

このPCの、そしてメールの向こう側には、御主人様がいらっしゃる。

今日の御主人様のご機嫌は如何でしょうか?

怒っていらっしゃる?

微笑んでいらっしゃる?

今頃はビールを片手にくつろいでいらっしゃるのでしょうか?

もしかしたら、もう、お休みになっていらっしゃるのかもしれませんね。

なみはあまりにも言葉が少なすぎて、考えても考えても、

なかなか良い言葉が思い浮かびませんでした。

まだまだ勉強を要します。

もう使い古された言葉になってしまうのでしょうけれど・・・

御主人様有り難うございます。

なみは一歩一歩、御主人様の後ろを着いて行きます。


        ------------------10/31--------------------


男の人に抱かれるという事が「快感」であると、雑誌などにその手の内容の特集が組まれ、

それを目にしてしまう度、とても胸が痛んだものでした。

一体、どこのあたりを「快感」というのだろう?

実際に男の人の腕の中にいる時に、本当に感じられる感覚なのだろうか?

分からないのはなみ独りだけ?

何度ため息をついたことでしょうか。

身体の反応が少し鈍い、と言われたことがありました。

重い身体がなみに圧し掛かる度に

「ねえ、気持ち良い?」

「本当に、感じてる?」

耳元で熱い吐息と共にこんな言葉が繰り返されるたびに「・・・大丈夫」と、

そう言い返しながら心の中で思っていました。

どうしよう、どうしよう、また駄目だ、と。

勿論、ある程度身体をまさぐられ、あちこちに唇が這えば、冷えた身体だろうとだんだんと気分は高ぶり、

内側からジンジンと痺れにも似た感覚は湧きあがっては来るのです。

身体が押し開かれ、相手の身体が入り、充血した粘膜を刺激されればある程度の興奮状態にもちゃんとなるのです。

でも、それだけでした。

それ以上の感覚にはどうしても達することが出来ない。

始めはそれでも許してもらえたのです。

「まだ慣れていないから、仕方ないよね」

「いずれ分かるようになってくるから」

「大丈夫だよ、きっと・・・」

しかし、回数を追うごとに時間と激しさを増す愛撫に対してもそれが変わらなかった時、

それは「まだ・・・駄目なの?」と、そんな言葉に変わってしまいました。

初めて「達する演技」をしたのはその夜のことでした。

眠りにつく直前、優しく頭を撫でてくれて「今日はいっぱい感じてくれたようで嬉しかった」

そう言われた時に思ったのです。

いつか、本当に達することが出来るようになるまで、なみはこれを演じ続けてしまおう、と。

こうしていれば感じない身体だなんて言われない。

不感症だなんて思われない。

ずっとずっと愛されるなみでいられる。

それからは「達する演技」をする事はなみの中では「当たり前の事」になって行きました。

正直に言ってしまえば、SEXはとても苦手です。

感じなくてはいけない、普通は感じる物なのだから。

最後には達するのが普通で、そうでなくてはおかしいのだと、いつもそんな事を考えてしまうから。

とても寂しいことだけれど、自分の身体がおかしいのだと突き付けられてしまうから。

自分から求めたことは殆どと言って良いぐらい、ありません。

婚約中にどうしても興味があって、一度だけのつもりで受けた「調教」もそれは変わらなかったのです。

「SEX自体には興味はないから、純粋にSMがしたいんだ」

そう言ったその方は本当にただの一度もなみを抱くことは無かったのだけれど、

別な方法で「達する」事を強要されました。

今、思えばそれは「SEXで達する」事よりも難しく思えることでした。

「いくことが出来なければお仕置き」

いろんな事を試され、腫れた身体を半ば呆けていたように眺めていたなみは

その言葉にあっという間に現実に引き戻されてしまいました。

なみの想像を超えるおぞましいとも言えるその「お仕置き」の内容に

「何がなんでも絶対に演じきらなくてはならない」とさえ思いました。

もう既に「なんでこんな事までしなくてはならないのだろう」というより、

こうする事は「義務なのだ」とさえ感じました。

「こうしていれば、誰にも絶対に傷つけられない。これでいいんだ。」

それが分かったのはその時からだった気がします。

だから御主人様との初めてのお電話なのにも関わらず「少しこれから電話で調教するから」

とお聞きしたときにはなみはすごく戸惑いました。

お電話でのお返事もあがってしまって満足に答えられない状況だったのです。

それなのに、お電話で調教・・・。

手が、足が、震えました。

暫くお返事が出来なかったなみでしたが、色々と御命令し始めた御主人様のお声には逆らうことなど出来ず、

なみは指示された通りの事をしてしまいました。

下着を脱ぎ、ワンピースを捲り上げて。

足を広げて。

耳元には甘く甘く響く御主人様のお声。

すぐ近くには御主人様がいらっしゃって、ただ、じっとなみのあられもない格好を見つめて下さっている。

ちからが徐々に、抜けて行きました。

普段では考えられないし、考えると顔から火が出るくらい、

軽蔑されてしまいそうなくらい恥かしい事をしているのに、

もう自分自身、何がなんだか分からなくなってしまっておりました。

声が止めど無く溢れてしまい、じっとなどしていられない。

死にそうなくらいの恥ずかしさと、同時になみはあの時、御主人様を求めておりました。

もっと、もっと、もっと、お願いします、御主人様。

なみのあそこだけが火のついたような熱さ、

全身が粟立つぐらいの身体の奥の奥のほうから沸きあがってくる疼き。

手足にはピリピリと鳥肌が立ってしまっているのが分かりました。

片手には携帯電話。

もう片手ではワンピースをもっと見てくださいと言わんばかりに胸の辺りまで捲り上げ、

グッと握り締めていたのです。

そして身体を突き抜けるような、辛いとさえ思ったあの感覚。

その瞬間、確かになみの身体は深くて真っ暗な闇の中に投げ出されて、何処かに落ちて行きました。

一秒、二秒・・・それまで御主人様に繋がっていた携帯の回線の切れた音でなみはふと、我に返りました。

御主人様、申し訳ありません。

あの時、訳が分からなくなってしまって恐らく携帯をぐっと握り締めた時に電源を切ってしまったみたいです。

犯人はなみでした。

今だ興奮冷めやらぬ疼く身体で、お掛け直したお電話で御主人様には「シンプルな答えだな」と

言われてしまいましたが、あの時はあれしか思い浮かばなかったのです。

「気持ち良かった」

なみが初めて感じた「達する」事に対しての感想です。

あんなに強く気持ち良さを感じた事、生まれて初めてだったのですもの。

自分の身体の何処にも触れずに、あんな感覚が味わえるなんて。

なみはなみで無くなってしまったかのようでした。

あの夜から考えたのです。

なみは普通に感じることが出来て、達することが出来る身体なのかもしれない。

ずっとずっと女性としては未熟で、失格なのかもと思っていたけれど、

本当は他の人と何ら変わりの無い、同じ身体なのかもしれない。

おかしくはないんだな。

大丈夫なのだな。

そんなことを思ったら、涙がこぼれました。

今でも、あの時の御主人様のお声、お言葉を思い出す度に、

あの感覚が蘇ってくるようで肌が恐ろしいぐらいに粟立ちます。

実際にお会いしたらみゆはどうなってしまうのだろうと、本当に全てを曝け出してしまうのだろうかと、

それを思うと戸惑いや恐ろしさと同時に、

身体が内側から潤んでトロトロに溶けていってしまいそうな気さえするのです。

でも、それでも、

御主人様になみの全てをお任せします。

そういったなみの決心はけっして間違ってはいなかったと改めて感じています。

有難うございます、御主人様。

なみは少しづつ変わって行けそうです。


       --------------------11/1---------------------


昨日、クローゼットの整理をしていたら、奥のほうからなにやら小さな箱が出てきたのです。

なみのシャツやらセーターやらが仕舞ってあったケースの隙間から出てきたので、

きっとなみのものには違いないのでしょうけれども。

その時はそれが何なのか、全く思い出せませんでした。

包み紙は剥がしてあるものの、赤いリボンがかけてありました。

手にとって振って見ると、ガシャガシャと音をたてました。

「ああ、これはきっと・・・アレだ・・・」と、やっとその時になり思い出しました。

購入したのはたしか、3年ぐらい前でした。

実家の近くにあるデパートに友人と2人で買い物に来ていた時、アクセサリーコーナーで偶然、目にしたのです。

一目で気に入ってしまいました。

銀色のチョーカーです。

細い細い糸を編み込んだようなデザインで、ライトに照らされ鈍い光を放っていました。

何よりも惹かれたのは、その留め金。

ベルトのように自分で金具を穴に通して止めるのです。

試しにつけさせてもらい、鏡を覗き込もうとしたときでした。

「それってまるで動物の首輪みたい。・・・変だよ」

後ろから友人に声を掛けられました。

そんなことないもん。

そう答えながらも、心の内を見透かされてしまったかのようで胸の鼓動がはっきりと早くなるのを感じていました。

その後、一度は売り場を離れたものの、なみは既にそのチョーカーのことで頭がいっぱい。

「一点ものなんですよ」

そう言った売り場の店員さんの言葉がなみをますます駆り立てました。

結局、友人が洋服の試着に試着室に消えているうちに「お化粧直しにいってくるから」と

アクセサリーコーナーに戻り、こっそり購入してきました。

さっきは良くお似合いでしたよと、話しかけてくる店員のお姉さんの言葉に恥かしくなったなみはつい、

こう答えていました、

「人にあげたいので、プレゼント用にお願いしたいのですが・・・」

家に誰もいない事を確認し、リボンを解き、包みを開け、鏡の前でそれをつけたなみ。

その途端、友人の言葉を思い出しました。

「まるで首輪みたい」

そう、それが気に入ったの。

チョーカーだなんて最初から思っていないもの。

これはなみの首輪なんだもの。

そのつもりで買ったんだもの。

鏡の中のなみがそう言っていました。

この首輪をつけて外を出歩けたら、どんなに良いだろう。

どんなに素敵だろう。

鏡の前で何度も考えました。

そして、そんなことを考える自分がとても恐ろしかった。

一度、やってしまったら後は歯止めが利かなくなる。

それだけは絶対に避けたい。

そう気付いたなみは、そのまま共に購入した同じデザインの腕時計と一緒に箱に戻し、

リボンをかけ、誰にも見つからないようにと仕舞い込んだのです。

そしてそのうち、仕舞い込んだ場所さえも忘れてしまっていたのです。

箱を空けて見ると、それらは仕舞い込んだあの時のまま。

時計のつまみを押して見ると、再び時を刻み始めした。

鏡の前に立ち、久しぶりにつけてみると、首に巻き付いたそれはまるで何かの印のようにも見えました。

細く、ひんやりと冷たい、なみの首輪。

とても、怖かった首輪。

でも、もう大丈夫。

もう怖く、ない。

あの頃より確実に「これはなみに良く似合う」そう思えるようになった自分がいます。

いつの日かもっと太くて、もっとしっかりとした本当の首輪を御主人様から頂くことが出来るまで、

これがなみの首輪です。

お会いする日には、これをつけていきたいと思っております。

今よりも輪を掛けてドキドキしてしまうでしょうか?

もしかしたら、他の人から見れば決して似合っているとは思えない物なのかも知れません。

しかし、今はそれでも良いとさえ、思うのです。

だって、少なくともなみは「似合っている」と自信を持って言えるのですもの。

でも、出来ることならば、御主人様にだけは「なみ、良く似合う」と、そう言って頂けますように・・・。

小箱からアクセサリーケースに移された首輪は、今はじっと出番のその日を待っています。


      --------------------11/2---------------------



午後になったら、雲の切れ目から青い空が覗いて、久しぶりに日の光が部屋の中に差し込みました。

外に出ると、空気はひやりとするものの、白い光は相変わらず暖かくて、何だか嬉しくなりました。

アイビーやパキラ、小さなサボテンにも久しぶりの太陽の光を浴びさせてやりたくて

ベランダに並べてしまいました。

ふと、気がついたのです。

アイビーの緑の葉が、片側に寄っている事に。

斜め上のほうに葉を伸ばしているのです。

驚きました。

実は曇りで日が当たらなくてもせめて暖かい所においてやろうと、

この数日間ずっと窓際に置いておいたのですが、

そこはまんべんなく外の明るさが届く所ではなかったのです。

ほんのちょっとでも、カーテンの間から覗く外の明かりを求めようと、

窓に向って葉先をのばしていたのですね。

反対側の下のほうの葉の中には黄色みがかかってしまい、縮んでしまったものもありました。

でも、そんな中でさえ、よく目を凝らして見ると、つるの先から小さな小さな黄緑の葉がでているのです。

なんだか植木鉢に根をはり、蔓を伸ばしている一つの植物というよりは、

それらの葉の一枚一枚に命が宿っているよう。

これから果てようとしているものと、生まれたばかりのものと。

これらが共存している事。

良く考えれば、不思議な事です。

小さくても、そこにはかれらの一つの世界があるのですね。

一生懸命生きようとしているものに可哀相な事ををしてしまった、と反省です。

明日からは気をつけてあげなくては。

窓の外には鮮やかな金の月。

すぐ横には明るい銀の輝きを放つ星。

どうか明日も晴れ渡った空が見えますように。


       -------------------11/6---------------------


(割愛)

さんまはとても脂がのっていて、焼き網の上で何度も火がつきました。

恐かったです。


       --------------------11/8----------------------



人間には何故、喜・怒・哀・楽があるのだろうと、子供の頃からよく考えていました。

喜と楽だけではどうして成り立たなかったのだろう。

そうすれば、もっと私は楽に生きられたのに。

そう考えたのです。

もっともそうなってしまったら「人間」という存在では無くなってしまうのではないか、

とも思ったのですが、それでも良かったなとその時は考えていたのです。

何かを失って、悲しいと思うこと。

いじめられて、辛いと思うこと。

一人になって寂しいと思うこと。

誰かをいつか見返してやると思う憎しみの心。

こんなことばかりに囲まれていた為か、ギスギスとしたその感情を持つことにそのうち慣れてしまい、

それが当たり前のことになってしまったら・・・

そう思うと自分がとても恐かった。

一生、楽しいことだけを考えて、死ぬまで笑って暮らせたらと、よく空を見上げておりました。

あの頃は本当に誰も教えてはくれなかったけれど、

子供の頃に分からなかった事のほとんどはこうやって大人になったら自然に分かってくる物なのですね。

誰かに、そして時に自分自身にさえ向けられる怒りの感情も、悲しむ事でさえ、

今、そしてこれからを生きて行くためには必要な事。

怒りの感情や悲しみの感情が乏しければ、喜び、楽しみなどの気持ちは

取るに足らない物になってしまうのかもしれない。

その反対も言えるのでしょうけれど。

まるで光と影のようです。

今までのそのほとんどが悲しさと辛さの為だけに流していたように感じられる涙も、

今は、喜び、そして楽しさなどでも流れてゆくようになりました。

今日はとても楽しい一時を過ごせた。

こんな素晴らしい方々と過ごせてみゆはとても幸せ。

そんな事を考えると自然にでてしまう涙や、

いつも近くについていて、なみを支えて下さっている御主人様を考えると、

いつのまにか流れ落ちる感謝の涙。

小さな頃から涙腺がとても緩くて、そのまま大人になってしまったなみは、

その事がとても嫌で嫌でたまらなかったけれど、

今は、こんなことで泣くことができるなみが、自分自身、ちょっぴり好きになりました。

願わくば、この気持ちをいつまでも、持ち続けていられますように。

これからもなみらしいなみで生きて行けますように。

今はそう、祈るばかりです。



ご主人様へ

なみ


       ---------------------11/9---------------------


今日は○○で待ち合わせをして、無事、お二方にお会いしてきました。

杏さんはとても素敵な方で、緊張したみゆに沢山、話しかけて下さったし、笑わせて下さったりもしました。

とってもキュートな方でした。

涼子さんは想像通り、とっても魅力溢れる方でした。

あんまりお綺麗でなみはうっとりしてしまいました(笑)。

とっても優しくて、本当のお姉さんみたい。

御主人様のお話も沢山、沢山お聞きしましたよ。

(お会いする時の準備などもお聞きしました)

帰りは涼子さんと二人、お話ししながら帰ってきたのです。

いろんなお話をお聞きしましたし、なみもいろんなことをお話ししました。

緊張もしたけれど、とても楽しい時間を過ごすことができました。

それを引きずってしまって、興奮しているのでしょう。

今夜は眠れそうにありません。

あんなにだんな様以外の人とお話ししたのは久しぶり。

そんなことを思うと、嬉しくて涙がでてくるほどです。

本当に素敵な一時でした。

いろんな事があったので未だ頭の中がパニックなのですけれども、

御主人様にちょっぴりだけでもご報告と思ってお送りしました。

大阪はまだ雨でしょうか?

こっちは土砂降りです。

まるでなみが雨雲も一緒につれて帰ってきてしまったよう。



それでは、お休みなさい御主人様。

また明日です。


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この間、近所の近くにペットハウスを見つけました。

初めは食材を買うついでに寄ったつもりだったのに、

この2、3日は可愛い動物達を見たついでに食材を買いに行く、といった感じになってしまっています。

ついこの間までオープンセールと、言うことで通常よりもほんの少し価格が下がっておりました。

ふと、入り口からすぐ入った所の大きなガラスケースが目に付いたのです。

沢山のおがくずの中に埋まっている小さな白い毛の身体達。

ケースに掛かっている札にはこう書かれてありました。

「広告の品!ジャンガリアンハムスター本日のみ!!」

なみの手のひらにも4、5匹は余裕で乗ってしまうぐらい彼らは、とても小さくて、

精巧に出来ているおもちゃのよう。

とっても愛らしくて、しばらく眺めておりました。

「触ってみます?」

若い店員さんが、後ろから声をかけて来ました。

「ちょっとだけ・・・」

そう答えると、隅の方で数匹で固まって眠っていた一匹を手のひらに乗せてくれました。

眠っていたところをいきなり身体をつかまれ、起こされてしまって驚いたのでしょう。

自分の置かれている状況を必死で把握しようと、せわしなく手のひらの上を動き出しました。

その弾かれたように動く身体が、ふと、なみを見上げたように思いました。

身体に似合わないくらいの大きな真っ黒な二つの瞳。

戸惑いました。

とても悪いことをしてしまったようで。

すぐ隣では小学校に上がったばかりなのでしょう、

まだピカピカのランドセルを背負った小さな女の子がなみと同じく、

手のひらに彼らの仲間の一人を乗せていました。

「強く握ったりしないでね、死んじゃうから・・・」

女の子は言われた通り、片手で彼をそっと包み込みました。

手のひらの上の命は本当に小さく、なんだか切なくなるぐらいでした。

彼らの身体を撫でてやりたいとも思ったのですが、どんなに優しく、指の一本で触れたとしても、

彼らの身体では、身体の上を丸太が這うようなものなのかもしれません。

壊れてしまいそうで、恐くてなみには触れることが出来ませんでした。

出来るだけゆっくり、そおっと、ガラスケースに返してやりました。

その途端、走り出した彼は、あっと言う間に仲間の群の中に消えて行きました。

安心したように再び目を瞑る彼を見て、ほっと一息。

もしも、なみが彼らの命を預かることになったら。

一匹だけでは寂しすぎて、命の火はあっと言う間に消えてしまいそう。

二匹でも気が合わなかったりして、喧嘩をしたら大変。

三匹いても一匹だけ仲間外れにされたら・・・。

そう考えて始めて、ちょっとため息。

既に頭の中では、とても飼いきれる数では無くなってしまっていて・・・。

なみにはとても彼らをつれて帰るのは無理のようです。

しばらく考えたのですが、そのままペットハウスを後にしました。

なみにはいつもついていてくださって、見守っていて下さる、ご主人様がいらっしゃる。

なみに手を差し伸べて下さる素敵な方々もいらっしゃる。

なみの居場所は、言葉では言い表せないくらいにとても心地良くて、今でも信じられないのです。

いつか、夢からさめるように何もかもが無くなってしまうのならば、

あともう少しだけでいいから、夢を見ていたい。

そんなことさえ考える、このなみの居場所。

全くの自然の中に放り出されたら、数日と保たないと言う、改良を重ねて創られた愛玩物の彼らに、

少しでも早く、優しく包み込んでくれる御主人様があらわれ、そして彼らがいつまでも夢の中にいられるように。

空はどんよりとした灰色でしたが、なみの心は今日も青く晴れています。


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御主人様のサイトで使用する新しい名前も考えました。

「なみ」に致します。

・・・おかしいでしょうか、御主人様?

迷い無く決めてしまったのですけれども・・・。

実家からこちらへ帰ってくる時に、新幹線の窓から海が見えたのです。

何故だか、ふと、幼い頃の事を思い出しました。

両親に連れていってもらって初めて海を見たのは、幾つの頃だったでしょうか。

どんなに目を凝らしても、ただ見えるのは目の前に広がる果てしのない水たまり。

右を向いても、左を向いても終わりのない不思議。

おまけにその水はとても塩辛くて、身体につくとベタベタといやらしい。

水たまりのくせに、うねうねと動いて、隙を見せたら飲み込まれてしまいそう。

もし、うっかり飲み込まれてしまったら、一体どうなってしまうのだろう・・・。

酷く恐ろしい思いを、初めはもったものでした。

(この水たまりの上の幾つかの島を、人が「世界」と呼ぶものだと知った時のショックといったら、

 言葉では言い表せないものでした。)

「ほら、見てごらん、あの波はアメリカから来たのかもしれないよ。」

怖くて海に入れず、貝殻集めと砂遊びに徹していたなみを見かね、両親が言いました。

「あれは・・・アフリカからかな?」

「・・・じゃあ、あれは?」

「あれは・・・北極かな?ちょっと触って来てごらん、きっと冷たいはずだよ。」

そんな言葉にのせられて、恐る恐る近づいて行ったあの日。

今、思い出しても可笑しくて仕方がないのですけれども、

あの時には本当にそんな事を信じていたのですよ。

おかげで帰る頃にはすっかり怖さも何処かにいってしまい、

「もう少しここにいたい」と駄々をこねた、なみ。

世界中から日本の海にやってくる沢山の波。

それは暖かかったり、冷たかったり、意地悪だったり、優しかったり。

一つとして同じものは無かったように見えました。

高いビルに遮られながら、時々見え隠れする海をぼぅっと眺めながら、そんな事を思い出したのです。

「なみ」は、そんな事から思い浮かんだ名前でした。

御主人様にそう、お伝えしよう。

そう思ったときでした。

雲の切れ間から幾筋かの光が降り、海はスポットライトに照らされた無人のステージにも見え、

より青く美しくため息が出るほどに輝きを増しました。

その時の光景を御主人様に、皆様に、小箱にでもつめてお届けできたら素敵だったのに。

とても残念、でした。



体調を崩し、白いシーツの海に沈んでいるなみより


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お気に入りのカップにたっぷりと冷たいカフェオレをいれて。

ホツトカーペットを人肌に暖めて。

少し大きめのブランケットにくるまって。

猫のように丸くなってみる。

考える事は御主人様について。

ただそれだけに、思いを馳せてみる。

御主人様の背中、髪、指。

その時、なみをみつめてくれるであろう、瞳。

なみと呼んで下さる、お声。

あまり考えすぎると、身体がとろけてしまうから、

冷たいカフェオレを流し込んで、ちょっぴり、ひと休み。

目を瞑ると、微かに耳に届く壁掛け時計の秒針の音。

手にも触れられない。

目にも見えないのに。

カチ、コチと、音が刻まれてゆくたびに、ゆっくりと時間は流れて行くのですね。

そして、そうしているうちに、「お会いする日」がやってくる。

来年になれば、こんなこと出来なくなってしまうのかもしれないけれど。

今は、もう少しだけこんな時間の狭間に、身を置いていたいのです。

なみのもっとも贅沢な時間の使い方。

御主人様、ありがとうございます。

なみは、とても幸せです。


御主人様へ


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「夜歩く」という癖が、すこし前まであったのです。

夜になると、無性に外に出たくなってしまう。

仕事でぐったりと疲れた身体を引きずるようにして帰宅しても、

そのまま部屋にじっととどまっている事が出来ない。

眩暈にも似た感覚、イライラを既に通り越してこみ上げる悲しさ。

(もっとも、閉所恐怖症気味な事も手伝っての事でもあったのでしょうけれども)

一人、部屋に帰ってきた時はともかく、職場の同僚達と夕食を共にした後などは、

必ずといって良いほど、帰宅後に外を歩いたものでした。

夜はすっぽりと闇に包まれていて、輝くばかりの太陽と比べれば一見すると、

とても恐ろしく思えがちだけれども、本当はとてもとても優しい存在なのですよ。

耳をすませば聞こえてくる虫の音。

日中では、沢山の音にかき消されてしまい、なかなか届くことのない植物達の囁き。

かすかだけれど、身体に染み入る土の匂い。

頬を撫で、踊る緩やかな風。

機嫌が良いときには、満面の笑みで笑いかけてくれる月。

時には冷たい雫に身体を濡らされた事もあったし、強い風に髪を乱されたこともあったけれども。

いつもいつも優しく柔らかく、その漆黒の大きなベールで、なみを包んでくれていました。

勿論、その中に隠れている危険なものにも会いました。

後ろから、何物かに抱き付かれた事や、車に連れこまれそうになった事などもありました。

ごく親しい友人からは、どういうつもりなの、と怒られたことも思い出しました。

お願いだから、辞めて。

そう言った誰かの心配そうな瞳。

その頃にはもう、辞められなくなっていたのです。

気がつけば玄関で靴を履いているようになっていましたから。

職場からの帰り道、知らない男の人から家までつけられるまで、それは続いていたように思いました。

あの時の強い恐怖は今でも忘れられませんが、月が微笑む晩などは、窓ガラスに額をつけ、

じっと外の気配を身体に感じていたものでした。

あの頃のなみは、自分に対しての絶対的な存在をひたすら求めていたのだと思います。

安定が出来ず、ここにこうして存在している事さえ、

もしかしたら間違っているのもしれないと思っていた自分。

そして、そんな自分を保つことさえ疲れていたあの頃。

自分を大きく包み込んでくれる何か。

好かれていなくとも、嫌われてさえいなければ良かった。

ただ、すぐ近くにいつも感じていられる、自分よりも大きな存在。

それにより保護されているという安定感をもたらしてくれる、何か。

それをなみは、ずっとずっと探していたのでしょう。

真夜中に、突然目が覚める時。

急に一人きりの長い夜を迎える事になった時。

未だに足元が崩れ落ち、ぐんにゃりと身体が捻じ曲がるような、奇妙な不安定を時々、

感じることはあるのだけれど、そういう時には御主人様を思い出すのです。

そしてなみを支えてくださる人達と過ごした大切な時間をつれ戻して。

幾つもの、私に贈ってくださった言葉。

いくつも、いくつも、呪文のように繰り返して。

その途端になみは足場は元通り。

「大丈夫、私は幸せ・・・」

教えて頂いた、とっておきの魔法とともに

すべての世界は安定感を取り戻す。

目を瞑れば、ほらすぐそばに、御主人様がいらっしゃる。

なみを支えてくださる方々が、なみに笑いかけてくださっている。

今、カーテン越しに闇の世界を感じながらも、それほど身体が欲しないのは、

柔らかく包んでくれた闇の世界にかわり、もっと遥かに大きな存在を、なみが見つけてしまったから。

それらは時折なみには大きすぎて、怖気づいてしまうこともあるのだけれど。

同時に、しっかりと確実な安定を感じることが出来るようになった自分を知るのです。

あの愉しかった一時と、

「いつでも傍についていてやるから」という御主人様のいつかの一言。

今、なみはそれらに、あの闇よりも優しく柔らかく、そして恐ろしいぐらいに甘く、

息が詰まるほどに抱きしめられているのですから。


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御主人様、なみです。

暫くメールをお送り出来なくて申しわけありませんでした。

風邪のほうは随分良くなりました。

ただ、ちょっぴり身体に傷を作ってしまったんです。

その傷が未だに開いたままで、困っています。

御主人様とお会いするまでに治るとよいのですけれども。



御主人様、なみは御主人様にお話ししようと思っていたことがあるのです。

お任せ致しますと言ってしまった手前、どうしようかと随分考えました。

前に、なみの身体のことはお話ししたことがあったと思いますが、

御主人様とお会いする日が近づいてきている今、やはりお話ししておいたほうが良いかもと思い、

書く事に決めました。

御主人様、なみは鞭と蝋燭がとても怖いのです。

SMといえば、鞭と蝋燭というイメージが浮かぶほどにポピュラーなもの。

御主人様がどのようなプレイをなさるのか、なみはまだ見当もつきませんが、

もしかしたら御主人様も使われるのかもしれません。

当日、なみにこれらを使われると言うならば、

なみはきっとそのまま「お願い致します」と言ってしまっていたことでしょう。

御主人様になら、構わないと、お望みになられるのならば受け入れなくては、

と今までずっとそう思っていたのです。

でも、お会いする日が一刻一刻近づいてくる今、恐ろしさが募り、やはり苦しくなりました。

以前、なみにはSMに至った方が居たのですと、お話ししたことがあったと思いますが、

その方はとても痛みを伴なうプレイを好む方でした。

Sの方にはその方が好むプレイなど、沢山タイプがあるのでしょうけれど、

あの頃のなみにはそこまでのくわしい知識も、選択するという方法もありませんでした。

女性のうめき声が聞きたい、泣く時の表情が見たい。

その方の好みをお聞きしたのは既にプレイに入った後でした。

プレイの半分以上が、鞭と蝋燭によるものだったのですが、

その時になるまでその事については全く知らされていませんでした。

その頃のなみはアレルギーの治療中で肌の調子が悪く、過敏症に近い状態になっていました。

事前にそのことを話しておいたにも関わらず、その方は鞭と蝋燭の使用に躊躇する様子も無くて。

慣れないといつまでたっても痛いだけ。

早く慣れれば、いずれ気持ち良さに変わるから。

そう言って、戸惑うなみにまったく取り合ってくださいませんでした。

家に帰ってきた時には、鞭で打たれた背中は蕁麻疹のように腫れあがり、

腰のあたりに垂らされた蝋燭の後は火傷となんらかわりのない状態となりました。

低温蝋燭だから大丈夫ということでしたが、翌日には水泡を形成し、

場所が場所だけにあっという間に破れ、随分と痛い思いを致しました。

あのとき以来、蝋燭の使用は絶対に避けて頂きましたが、

その分、鞭の使用は随分長い時間、行われるようになりました。

過敏症のようになっていた肌は、痛みは一日程度で引いてしまうのに、

跡が面白いようにいつまでものこるのです。

それが、その方を駆りたててしまったようでした。

あまりの痛みにいつも泣けてしまったけれど、

それでも容赦なく与え続けられる苦痛にそのうち声を出すことにも疲れてしまうほどでした。
 
慣れれば、平気になるからと、いずれ気持ち良くなるからと、

そんな言葉だけがいつまでも頭に残りましたが、

なみにとってそれは恐ろしさと苦痛以外の何物でもなく、今に至ります。

あのまま続けられていたら、いつかはそのように身体が変化して行くものなのかもしれません。

けれども、今のなみにはまだそこまで考えられないのです。

鞭で打たれる、蝋燭を垂らされると言うこと自体が恐ろしい事と、

なみの中では出来あがってしまっているのですから。

ちょっと前までアレルギーがちょっぴり顔を出していたのですが、現在はすっかり落ち付きました。

肌の調子は、以前よりも随分と良くなりました。

(御主人様が、鞭や蝋燭をお望みになられるかもしれないと思い、

 副作用が現れる恐れがある強い内服薬は止めています。)

これらは身体に数々の責めを受けるMとしては致命傷的な事なのかもしれませんね。

もっと早くにお話ししておくべきだったのかもしれません。

なみは御主人様に呆れられてしまうような事ばかりです。

自分でもどうしてよいのか、よく分かりません。



今日はとても良く晴れました。

素敵な週末を送られること、お祈りしております。


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こんばんは、なみです。

この3日ほど冷え込みがとても厳しくて、

寒がりのなみの外出は食材の買いだしなどの最低限のものになりました。

ホットカーペットの上で行う編物。

なみの冬の定番です。

この2日間、先日頂いた質問の答えをずっと探していました。

でも、結局未だに答えらしいものが見当たらなくて、とても困っていたのです。

今まで、こういうことに対して、意見など求められたことがなかったからなのかもしれません。

命じられたことを受け入れるのが当たり前。

あれがしたいとか、これは嫌など、そんなことを言う権利はないものだと、教えられましたから。

自分が望むことを考えるのがこんなに難しいことだとは思っても見ませんでした。


ついさっき、御主人様のサイトで涼子様の日記を拝見しました。

御主人様から御調教を受ける涼子様の日記でした。

御主人様も、鞭をお使いになるのだなぁと、とても切なくなって途中で読むのを止めてしまったのですが、

その時、切ないと同時に心にこみ上げてきたのは「羨ましいと」いう感覚でした。

私はあの時、確かに、涼子様に嫉妬していました。

恐ろしさが消えず、嫌な事として、なみの中に残ってしまっているのに関わらず、です。

御主人様から放たれる痛みを身体で受ける涼子様が羨ましくて堪らなかったのです。

そして、過ぎた事いつまでも引きずっている馬鹿な自分がいることに、

なみ自身、ようやく気付くことが出来ました。

恐ろしいと言っておきながらも、

御主人様が鞭やろうそくを使用しても身体に跡が残らないようにと、

副作用の強いステロイド薬の使用まで止めていたというのに。

本当は、なみはお慕いする御主人様から頂ける鞭打ちを期待していたのかもしれません。

前の方から受けた恐ろしさと苦痛のみしか感じなかったの鞭の跡を、

お慕いしている御主人様から頂ける鞭の痛みで消してしまいたい。

そう思っていたのかもしれません。

目から鱗が落ちるようにボロボロとちょっと前まで泣いていました。

帰ってきただんな様に気付かれないようにと、そのままお風呂に入って来ました。

御主人様、なみからのお願いです。

御主人様のお考えになる方法で、なみを調教してください。

恐ろしさを始め、いろんな事に対して前のことを引きずっているし、

自分が何を求めているかさえ、具体的には何一つ答えられない。

なみはこんな馬鹿者です。


だから全てを、初めから教えてください。

責められるのも、ご奉仕も全てやってみたいし、身体で感じてみたい。

前回のメールは無かったことにして下さいと、お願いするまでには、未だ思いきれないのですが、

鞭、蝋燭も少しづつ受け入れられるようになりたいと思っています。

野外も、お電話で嫌ですと言ってしまったけれど、本当は一度も経験したことがありません。

もしも、第三者の目に触れたらと思うと、恥かしいと言うより先に恐ろしさが頭に浮かんでしまったのです。

度重なる失礼をお許し下さい。

もうなみは、先入観など抜きにして、御主人様に全てをお任せ致します。


今回もまた、勝手なことばかり書いてしまいました。

いつもの事ながら、ご気分を害してしまわれないかと、そんなことばかり考えてしまっています。

もうすこし、明るく楽しいメールをお届けできるとよいのですが・・・

申しわけありません、御主人様。

なみにはなかなか難しいです。

こうしているうちに、気付けばお会いするまでにもう、一週間を切ってしまったのですね。

着ていく服も、まだ決まらず、ちょっぴり焦っている今日この頃です。

明日はとても良い秋晴れのお天気になるとの事。

絶好の行楽日和になりそうだと、ニュースで知りました。

よい休日をお過ごし下さい。

おやすみなさい御主人様。

よい夢をご覧になれますように。


御主人様へ


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御主人様、メールありがとうございました。

緊張は・・・今のところなんとか大丈夫、です。

なみはついさっき、明後日に着て行くものを、やっと決めたところです。

(頑張ってはみたのですが、みゆは何を着てもなかなかセクシーな感じにはならなくて困りました。

 仕方が無いので、セクシー路線を狙うのはもう諦めました。)

バトルロワイヤルは本屋さんで「今、一番、話題の本」と山積みになっていたのを購入したのです。

裏表紙の説明も読まず、本の帯の「映画化」という文字に惹かれて、

ちょっと読んで見ようかな、と軽い気持ちで購入してしまったのですが、

読み始めて、あまりのショックな内容にくらくらしました。

泣けてしまったり、気分が悪くなったりしながら、読破しました。

涼子さんに「すごい本を読んでしまったんですけれど、ご存知でしょうか?」とメールに書いて、

感想を聞いたりと、2人で盛りあがっていたのです。

だんな様は血が飛び散るような映画はまず見ないし、かといって一人で見に行くには恐ろしすぎるし。

ビデオが出たら実家の近くでレンタルして妹を誘って見ようと、考えていました。

御主人様とご一緒させていただけるのなら、恐くないかもしれません。

(あまり、悲しいものでないと良いのですが・・・)

楽しみにしています、御主人様。


今日はもう時間がないので、また明日、メールお送り致します。

おやすみなさい、御主人様。


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御主人様、なみです。

21時ちょっと前に、家に着きました。

あまりの寒さに部屋中の暖房のスイッチを入れた所です。

御主人様は未だ、電車の中なのでしょうか・・・。

御主人様、今日は一日お世話になりました。

待ち合わせ時間には遅れてしまうし、ご命令にもすぐに従うことができずにお手を煩わせてしまったり、

なみはいたらないことばかりでした。

(おまけにTシャツは汚してしまうし、タバコの火を差し出すことも出来ませんでしたし・・・)

反省点は山のようにありますが、御主人様のおかげでとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

コンプレックスだらけだったみゆの身体があんな風に反応するなんて思ってもみなかったし、

自分の身体ながら、いまだに信じられない気持ちでいっぱいです。

ホテルを出る時には、あまりに早い時間の流れを恨めしく思いましたが、

帰ってきた途端に痛み出した腰と局部に、あれ以上の御調教を受けたら、

身体がとんでもないことになってしまっていたなぁ、と笑ってしまうほどでした。

他の皆様から「御主人様は、とてもきさくな方ですよ」と聞いていたのですが、

なみには今までなぜだかずっと、御主人様には恐いイメージがつきまとっていたのです。

今日は、お会いできて良かったです。

とんでもなく恐ろしい方だ、というイメージが無くなり、安心してお任せできる方だと確信しました。

なみはまだまだ他の方とは比べ物にならないほどの未熟者です。

教えていただくことも、覚えなくてはならない事も山のようです。

少しづつですが、頑張って行きたいと思っています。

これからもどうぞよろしくお願い致します。

帰りの電車の中では、今日一日のことをぼんやりと思い出していたせいでしょうか。

身体の中から熱いものがふと、溢れてしまい、下着だけに留まらず、

ストッキングを履いていない冷たく冷えた太腿を伝い落ちて行きました。

慌てて、持っていたバッグで隠しましたが、そおっと見てみると、

靴下の辺りまで流れたそれが、溜まっておりました。

「なみはいけないことをしてきました」と証明しているようで、

誰にも気付かれていないと分かっていても、とても恥ずかしい思いをしました。

でも、それでも、もっともっと沢山のことを知りたいし、

身体で感じてみたいという欲求がとても強く心の底から沸きあがってくるのも同時に感じました。

次回は、御主人様が仰られたように、覚悟をして参ります。

もっともっと、色々な事を教えてください。

どうぞ、よろしくお願い致します。

思いの他、体力が消耗してしまったようですので、今日はもう、休もうと思います。

おやすみなさい、御主人様。

今日は本当に有難うございました。

また明日メールお送り致します。

とり急ぎ、お礼まで。


御主人様へ

なみ


追伸)

無理に頂いたバンダナは早速、密封パックにいれて保管しました。

明日からは見て楽しみます。

大切にします。

ありがとうございました。

 
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御主人様は今ごろ夢の中にいらっしゃるのでしょうね。

なみはついさっき目が覚めました。

今日は、朝、だんな様を送り出した後に気付いたのですが、身体中が軋むように痛みました。

特に、股関節の痛みが酷くて、歩き方がちょっとおかしくなるくらい。

トーストとコーヒーのブランチを取った後、頑張ってお掃除をしたのですが、

あまりの身体の痛みと、だるさにベッドにもぐり込みました。

気がついたら、既に太陽は沈み、外は暗闇。

計18時間も夢も見ず、眠りの底に落ちてしまっていたようです。

本当に、なみは昨日、御主人様とお会いしたのですよね。

御主人様はお笑いになるかもしれないけれども、

今思うと、長い眠りの中に見た夢だったのではないか、とも思えてくるのです。

でも、それを否定してくれるのが、この身体の痛み。

手首に残る、三条の縄の跡。

今までに一度も無いくらいに、痛いくらいに広げられた為に歩き方さえぎこちなくなってしまった足腰。

そして頂いた青いバンナダ。

そっと頬擦りすると、かすかに御主人様の匂いがするのですよ。

本当にお会いできたのだなぁと、少し、泣けてしまったりして・・・。

急にだんな様の出張が決まって、一人の時間が持つことが出来て、本当に良かった。

思う存分、誰にも邪魔されること無く、心を落ち付かせることが出来ますから。

これから暖かいお風呂に身体を浸してから、昨日のことをゆっくりと思い出して、

レポートのメールを書こうと思います。

思い出すと、身体が少し潤んできそうで、それが少し恐いのですが・・・



昨日のマドレーヌ、食べて頂けたようで、ほっと致しました。

お口にあわなかったらどうしようと考えたら、なかなかお渡しする事ができなくて、

いっそのこと、そのまま持って帰ろうかと、本当は思っていたのです。

お渡しする事ができて、本当に良かったです。

次回は、もっとお腹に貯まるようなものを持って行きますね。

この間、購入したお菓子の本に載っていたミートパイはとても美味しそうだったし、

お好きだと言われていたサンドウィッチも良いですね。

12月中にお会い出来るのならば、一人用の小さなクリスマスケーキを作って行こうかとも考えています。



今日もお仕事頑張って下さいね。

御主人様へ

なみ